王子へやって参りました。
名主の滝公園の隣の金輪寺…閉門中(笑)
御本尊は釈迦如来像・一字金輪仏頂尊像。江戸時代の金輪寺は禅夷山東光院金輪寺といい、王子権現社・王子稲荷社の別当寺でした。
豊島八十八ヶ所霊場55番札所、上野王子駒込辺三十三ヶ所観音霊場1番札所、北豊島三十三ヶ所霊場2番札所。
万延元年(1860)12月に焼失した後、そのまま明治初年の神仏分離を迎えて廃寺になります。明治36年(1903)2月真言宗霊雲寺第15世正行が残っていた藤本坊・弥陀坊のうち、藤本坊が金輪寺の名跡を継ぎ、王子山金輪寺となります。これが現在の金輪寺。弥陀坊は北区役所第四庁舎西隣りの金輪寺境外仏堂阿弥陀堂。
境内には阿弥陀堂境内の歴代住職の墓所から、5基の宝篋印塔が本堂前に移設されています。これは中興開山の宥養、元禄5年(1692)正月に高野山高室院の「小田原衆所領役帳」を筆写した宥相、飛鳥山・王子の由来などを記した飛鳥山碑を元文2年(1737)11月に建立した宥衛、宥存・宥雄の墓石。また、本堂前に阿弥陀仏の種子を刻み弘安7年(1284)6月に造立された板碑や、門を入った左側に正徳2年(1712)11月に王子村の庚申講中が造立した庚申塔である石造青面金剛立像なども移設されています。