馬仙峡は馬淵川と安比川の合流点から下流の馬淵川の渓谷と、左岸の男神岩・女神岩、右岸の大崩崖一体が指定地となっています。
二戸市の南の玄関口、馬淵川中流の清流を挟んでそびえ立つ景勝の地、馬仙峡は昭和25年頃、二戸市出身の故国分謙吉(岩手県初代民選知事)の命名(山梨県にある昇仙峡に似ていることから、馬淵川にある仙境という意味)によるもので、折爪岳とともに、昭和37年に県立自然公園に指定。
馬淵川と安比側の合流点から下流の馬淵川の渓谷と、左岸の男神岩・女神岩、右岸の大崩崖一帯が指定地となっており、それぞれに四季折々の自然美で人々を魅了します。特にモミジ、カエデ、ブナ、ナラ、ナナカマドなどの落葉樹林になっているため、新緑、紅葉の頃は格別な美しさを見せてくれます。
大崩崖(おおほうがけ)が見えます。海底火山が隆起したものですが、男神・女神岩が河川の浸食で硬い安山岩部分だけが残ったのに対して、大崩崖は削られた崖そのもの。一枚の砂岩が長い間の水食を受けて山塊に露出。非常に大規模です。まるで山体崩壊っていう勢いですね。崖の途中から地層が変わっているのも特徴的です。近年も崖崩れは起こっており、馬淵川の川原では、崩れた岩の中から貝類の化石を相当な確率で見つけることができます。
なお、崖上(頂上)には、蒲生氏郷の甥である氏綱公(九戸の戦いに初陣しながら病没)の奥津城があるそうです。一応登山道もあるみたい。
東北新幹線とIGRいわて銀河鉄道も見えます。なお、「明神ヶ淵」は馬仙峡公園から少しだけ離れた場所にありました。同じ県立自然公園馬仙峡内であり、歩ける範囲ですけど。